サタマズ

妥協

・サタマズがルームシェアする話となっていますが、全てがふわっとしたご都合世界線だとお考えください。・ケーキを食べる、という行為を軸に話が進みますが、食の描写にあまり重きを置いていません。・時代考証がめちゃくちゃです(例:動画共有サイトが発売…

図書館

「この量の本から資料を探せって言うの……」早くも愚痴を吐くマーズを「無理なら降りたら良い」と牽制すると、無理だとは言っていない、だのと噛み付いてきた。彼女をいなしながらミオの図書館を一周し、簡単な館内図を頭の中に入れた。アカギ様の指令通り、…

演説前

リッシ湖の作戦では随分と高揚してしまった。冷蔵庫からよく冷えたエナジードリンクを取り出した。まだ作戦は続くのだと気を静めたが、腹の底では未だ火種が燻っている。「少しは落ち着いたかしら?」「……何のことだ」いつの間にか入ってきていたマーズがこ…

マーズが死体を埋める話

真夜中、トバリシティの明かりも届かないような深い雑木林で、二つの人影が蠢いていた。二人がかりで重たそうな麻袋を引き摺りながら、更に奥へ奥へと進んでいる。「もう! なんであたしがあなたの尻拭いをしなきゃいけないのよ」特徴的な髪形をした赤髪の女…